VVVF車両しかなんば線を走らないわけ

2009年の開業から今日までの10年間、VVVF車以外の営業列車が阪神なんば線を走ったことはありません。阪神なんば線では阪神と近鉄双方の「相直対応車」が使用されていますが、VVVF車であることが相直対応車の最低要件です。

では、なぜVVVF車でなければならないのでしょうか。

40‰の急勾配につき

2度の着工

2009年に開業した阪神なんば線の新線区間(西九条~大阪難波)は一度1960年代に工事が始まったものの、地元地域との決裂がために事業が凍結され、およそ40年の時を経て2003年に再び着工されたことは有名でしょう。

数十年の沈黙の間に改良された工事計画の一つとして、西九条・九条間の急勾配が挙げられます。 両駅間においては河川や道路の合間を縫って線路を敷設せざるを得ないため、たった数百mの区間で地上10mから地下まで潜る勾配を設置しなければなりません。

1960年代当初の着工当時から沿線の状況は変わっておらず、逆に言えば当時も駅間に急勾配を設置しなければならないことも変わっていません。しかし、2度目の着工に際し、高架線路が地域を横切る区間をできる限り短くし地元への負担を減らすため、ただでさえ急であるはずの勾配がさらに急になりました。数字で表すと、地上10mから地下までの勾配が従前の3X‰から40‰となったのです。

40‰の急勾配は日本全国を探しても少ないもので、とても急な坂の部類に入ります。通常は35‰ほどが限界で、それを超える勾配となります。

車両が故障したときに

つねに最悪のケースを想定していなければなりません。40‰の急勾配を走行中に運悪く車両が立ち往生することも考えられます。そういった場合には救援運転をしなければなりません。

極端な場合、たった1両の電動車で何両もの電車を押し上げる、それも 40‰もの急勾配上で、ということも考えられます。そういった過酷な状態に耐えうるのがインバータ車両なのです。

阪神と近鉄の両社車ともに比較的新しめな車両しか「相直対応車」に抜擢されていませんが、VVVF車という制約があることも理由の一つに挙げられるでしょう。

九条駅は連動駅

九条駅は分岐があるわけでもないのに連動駅となっています。これも急勾配を考慮してのことです。

この記事を書いた人:ぐんじょう

拙い文章で申し訳ない限り。修行積んでます

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