リニューアル工事の概要
8000系の登場から17年以上が経過したことから、8211Fより順次リニューアル工事が実施されました。
これに伴う外観上の主な、多くの編成に共通する変化としては、
①内外装の9300系との共通化
1.9300系と同じパターン(上半分プレストオレンジ・下半分シルキーベージュ)への塗色の変更
2.床敷物,客室内化粧板,座席を9300系と同様のものに交換(一部編成の座席はリニューアル前に交換)・スタンションポールの取付
3.側窓カーテンの交換
4.中間車(一部)にクロスシートを設置(タイプⅣ除く)、設置車ではクロスシート部側窓を固定化し、妻窓1か所を下降窓化
②側引戸付近の変更
側引戸を複層ガラス窓で窓部段差を減らしたものに交換(8221のみRN後施工)
扉開閉予告ブザーと車内案内表示器の設置(タイプⅣの表示器は新型に交換)
側引戸付近に吊手を設置
2,5号車の姫路寄側出入口の沓摺敷居を傾斜型にし、ホームとの段差を縮小、側引戸下レールも切り欠かれ、三分割に
③設備の更新
1.車椅子スペースの設置、車いすスペース部の側窓を固定化と、スペース確保の為の簡易配電盤薄型化
2.非常通報器の設置および一部妻窓の縮小
非常ドアコック横に広告枠を設置(RN前から施工された編成アリ)
以上のように大別され、各項目についてリニューアル時期によってマイナーチェンジが重ねられていきました。
リニューアル順序
11-12(2002.3)→19-20(2003.3)→21-14(2004.3)→15-16(2004.10)→13-18(2005.4)→25-26(2006.4)→23-02(2007.4)→→→29-30(2009.10)→→→27-28(2011.3)→31-32(2011.9)→33-34(2012.3)→35-36(2012.9)→37-38(2013.4)→43-44(2013.9)→45-46(2014.3)→47-48(2014.9)→49-50(2015.4)→41-42(2015.7)→39-40(2015.9)
①内外装の9300系との共通化
1.塗り分け高さ



赤胴時代より塗分けラインが下がり、側窓寸法との関係からリニューアル後ではタイプⅢまでは乗務員扉の取手と同じ高さ、タイプⅣは取手より下になっています。
ワイパーの増設




貫通扉にワイパーを装備していなかったタイプⅠ~Ⅲでは、リニューアル時にワイパーを設置しました。なお、2024年5月以降は検査時にワイパーの撤去が行われています。
2-1.化粧板柄変更


8211F~8235Fは新造時はチェック模様の化粧板、8237F以降の新造車は新造時は白いぼかし模様の化粧板でしたが、リニューアル時にぼかし模様に刷新されています。
現在も運転室内や広告枠内などに各編成のリニューアル前の客室化粧板が残存しています。
2-2.スタンションポールの設置;全編成と袖仕切り増設;RN1・2本目


登場時には8201Fには異なる形状のスタンションポール、8215Fには異なる形状の袖仕切り板が取り付けられていましたが、現在では撤去されています。袖仕切りは新製時からタイプⅣには設置されており、リニューアル1・2本目の8211F,19Fにはリニューアル時に取り付けられています。


タイプⅣの袖仕切りは新造時からの設置ですが、リニューアル時にスタンションポールが追加されています。左写真はリニューアル前(2015年)、右写真はリニューアル後(2020年)
座席モケットは一部編成のリニューアルに先行して、2012年頃までに9300系同様のものとなっています。
3.側窓カーテンの交換


リニューアルに際してカーテンが更新され、カーテン下端が布地であったものが、金属製のものに変更されました。
4.クロスシート設置;RN1~10本目
※この項は、クロスシートの一部変遷が9300系と8000系で区別されていないため、9300系と併せて記載しています。
リニューアルに際して、リニューアル1・2本目の8211F,8219Fは中間車4両全ての、3~10本目の8213F,8215F,8221F~8231Fは中間車3,4号車の側引戸間にセミクロスシートが設置されました。しかし、このクロスシートの設置も10年に亘って行われているため、設置時期によって細部形状が異なるほか、後の検査での分解・取付時に混交されるなどして、様々な形態差が生じています。
設置時期により生じた、設置当初の形態差は以下の通りです。
①クロスシート部の吊手後付け(8211F,8219F)・配置差異(タイプⅠ・Ⅱ)
②肘掛形状変更(□・長→六角・短:2009年以降改造の8227F,29F,31Fは六角・短)
③背ずり取っ手形状変更(平→丸:2001年製造の9501Fのみ平)
④ヘッドレストカバー(グレー→白:2011年改造の8227F,31Fは白)




①クロスシート部の吊手後付け(RN1・2本目)・配置差異(タイプⅠ・Ⅱ)



当初はリニューアル時にクロスシート部の吊手は取り付けられていませんでしたが、リニューアル3本目の8221-14以降ではリニューアル時に取り付けられるようになっています。取り付けられずにリニューアルされた編成にも後に吊手が増設されていますが、8219-20では吊手増設のために吊り広告が移設されており、現在もかつての広告位置にビスが残存しています。
MAU13搭載(タイプⅠ・Ⅱ)かつクロスシートである8102,8011,8012,8111,8112,8115,8116は、ラインデリアの中央部に設置されている吊り広告との関係上、吊手の位置が他の車両(均等6本配置)とクロスシート部で異なります。
8011,8012,8111,8112は吊手の配置が5本・3本の配置ですが、8102,8115,8116では4本・2本となっています。
どちらの配置も本数の少ない方が中央ドア側となる対称配置です。
②肘掛形状変更;RN8~10本目
リニューアル7本目まで(番号としては8225Fまで)の編成は、リニューアル直後は9300系同様の肘掛けがモケットと同じ生地のものでしたが、後年(大方2013年~2014年頃)に交換され、現在では全てリニューアル8~10本目の8227F,8229F,8231Fと同様の六角形のものになっています。ただし、座席背面の手すりと窓側ひじ掛けはリニューアル時から形状が変更されていない為、寸法に違いがあります。


クロスシート設置当初の肘掛の形状は、窓側の肘掛に痕跡を残しています。
肘掛の長い左側写真がモケット地タイプだった9501F~9505Fおよび8211F~8225Fもの、肘掛の短い右側写真のものが8227F~8231Fのものです。
しかし、9300系では2020年検査の際に一部入れ替えられてしまったものが存在し、ちぐはぐになっているものがあります。これらについては今後も変化していくことが予想されます。
・肘掛生地変更;後年改造


2021年6月に出場した8523Fを皮切りに、検査を通した際に肘掛生地が従来の灰色のものから、座席モケットと同じものに変更されています。
肘掛生地更新時期
8523F(2021.6),8211F(2021.10),8215F(2022.1),8213F(2022.5),8225F(2022.6),8219F(2022.6),8229F(2022.10),8221F(2022.12),8227F(2023.6),8231F(2023.8)
③背ずり取手形状変更;RN9・10本目



断面が平べったいものが9501F、断面が円形に近いものが9503F,9505F,8000系に取り付けられていました。
ただし、リニューアル9・10本目の8227F,8231Fの取手は塗装が剥げた面が光沢のある金属である他編成のものとは異なり、表面に小さな凹凸のあるものになっています。後述のヘッドレストカバーの仕様変更に伴うものと考えられます。
2020年検査の際に一部が9501Fと9505Fでシャッフルされており、ちぐはぐになっています。これらについては今後も変化していくことが予想されます。
④ヘッドレストカバー変更;RN9・10本目,後に波及
ヘッドレストカバーはリニューアル8本目の8229Fまではリニューアル時に上部全体を覆うグレーのものが取付けられていましたが、2011年にリニューアルされた9・10本目の8227F,8231Fでは、リニューアル時から白色のヘッドレストカバーとなりました。
同編成がリニューアルされた2011年以降、グレーのものが取り付けられていた編成についても順次白色のものへ変更されました。2017年の8523Fの検査出場を以って、グレーのものは消滅しています。
9300系を含めてですが、ひじ掛け新旧・ヘッドレストカバー新旧の4種すべての組み合わせが存在したことを確認しています。
*8102のクロスシート部化粧板継目
8102のみステンレス板ではなく、5500系の川重製の車両などに用いられているものと同様の、表面に樹脂カバーのついたものとなっています。


・クロスシート設置車の妻窓


クロスシート設置車はクロスシート部の側窓を固定化したため、開口面積確保のために妻窓1枚が下降窓となっています(8102除く)。下降窓となっているのはパンタと配管のある妻面、向かって左側の妻窓です。
つまり、リニューアル1・2本目の8211F・8219Fでは中間車4両が妻窓が下降窓に、3本目以降では中間車8101形2両(ただし7本目8523Fの8102除く)が下降窓に改造されています。
②側引戸付近の変更
この項目は各部で新製時からの差異とリニューアル時の差異が入り混じっており、極めて複雑なものとなっています。
側引戸下レール改造(全編成共通)
左が~8213,14までのもの、中央が8215~、右が8233~(少し幅が太い)


また、8000系では5500系リノベーション車同様、車いす・ベビーカー等の乗降を念頭に、リニューアル時に切欠きの入った沓摺部品に交換されたものがあります。
該当部は8001形(2・5号車)の姫路寄り(優先座席横)の扉です。
切欠き付きドアレールに交換された部分でも、車内側の振れ止め金具が元々ない車両は車内側振れ止め金具なしのままとなっています。
戸先振止金具(新製時由来の違い;15番以降)
戸先振止金具は車内側には8215F以降で設置された(※これは新造時からの違い)ため、8213-8214までとは沓摺部品の形状が異なります。



忍錠内設改造取りやめ;RN3本目以降
リニューアル1・2本目の8211F,8219Fのみ側引戸の忍錠がキセ内部に取り付けられ、9300系と同じ構造となっています。



余談ですが、8211Fは「側引戸鴨居が内傾している」かつ「忍錠が内設化されている」で、8219Fは「側引戸鴨居がほぼ鉛直」かつ「忍錠が内設化されている」、8231Fは「大型パネルによりキセ別形状」ですので、この三編成についてはこの一箇所のみで編成が特定できます。
戸袋キセ;RN1・2/3~9/10/11~19(タイプⅣ)の4形態
戸袋キセの構成も複数種類あります。





タイプⅠは引込部ゴムがグレー(5001同様)のままで未交換でしたが、2021年の検査で黒ゴムに更新されています。タイプⅡ~Ⅳは黒色ゴムに交換されています。
タイプⅠ・Ⅱ・Ⅲの中間車(8211F・8219F除く)は下部の分割はありません。(写真①)
タイプⅠ・Ⅱ・Ⅲの先頭車と8211F・8219F全車は下部で分割されており、2部品構成となっています。(写真②)
8211F,19Fのみ先に記した忍錠の内設化により、下部のみならず上部でも分割があり、9300系同様の3部品構成です。
タイプⅣは幅が太く、全車が下部分割型です。また、分割位置は扉のステンレス板と化粧板との境界線の高さであるため、Ⅳのみ分割位置が低くなっています。(写真③)
8231FはタイプⅢではありますが、タイプⅣと同じ車内案内表示器を設置した関係で、上部の構成が他のどの編成とも異なります。
編成ごとにキセの形態を分類すれば、甲:リニューアル1・2本目(8211F,8219F)/乙:3~9本目(8213F,8215F,8221F~8229F)/丙:10本目(8231F)/丁:11~19本目(タイプⅣ;8233F~8249F)と分類できます。
車内案内表示器;RN10本目で仕様変更
8231F、幕板の天地寸法の短いタイプⅠ,Ⅱと、新製時から車内案内表示器を搭載しているタイプⅣでは、側引戸鴨居が内傾しています。車内案内表示器は、各車浜側1箇所、山側2箇所の千鳥配置で設置され、 リニューアル10本目以降の 8231F~8249Fでは広告の上にLEDマトリクスという配置になっています。リニューアル10本目以降の8231F~8249Fでは下部に誘導鈴と扉開閉予告灯が設置されています。
ただし、8231FのみタイプⅢでありながらにリニューアルの際にタイプⅣと同じ大型の案内表示器パネルを搭載したため、忍錠部分から内傾する構成となっています。
ドア付近にはなかった吊手もリニューアル時に増設されています。


広告枠撤去・路線図大型化;後年小改造
車内案内表示器のない側引戸鴨居には広告枠が設置されていましたが、2016年に撤去され、大型の路線図が設置されています。


①:広告枠と路線図が共存していた頃
②:大型路線図のみとなり視認性が向上した
側引戸窓寸法拡大;RN11本目以降(タイプⅣ)


左がタイプⅢまで、右がタイプⅣ以降のもの。
側窓高さとのバランスから、窓の天地寸法が二種類あり、タイプⅣの方が大きな窓となっています。
リニューアル直後の8221の扉



写真1枚目はアマガエル様撮影
8221のみリニューアル後に扉が交換されておらず、銀枠でプレストオレンジという組み合わせでした。この扉は後に通常のリニューアル車用の、複層ガラス窓の客引戸へと換装されています。(写真2枚目)
2011年の入場までこの扉のままで、11年の検査の際に扉が交換され、連結器直上部が切り欠かれました。クロスシートのヘッドレストカバーもこの時に変更されています。
③設備の更新
運転室カーテン電動化
生地が黄土色系から茶系に変更され、開閉についても電動化されています。


車椅子スペースと非常通報器;RN10本目以降
リニューアル時に車椅子スペースが設置されています。リニューアル1~9本目の8211F~8229Fは中間車4両に、 リニューアル10本目以降の8231F~8249Fは6両全車(うち8241F以降の中間車4両には新造時から車椅子スペースあり)に設置されています。設置位置は大阪側ユニットは浜側、神戸側ユニットは山側で、偶数先頭車を除き神戸寄り側引戸横です。
車椅子スペース設置部の窓(各一箇所)は固定窓となっています。
また、非常時に乗務員室と連絡を取ることが出来る非常通報装置が、各車端(運転室直後除く)に新設されています。 リニューアル1~9本目の8211F~8229Fは妻面に設置されていますが、 リニューアル10本目以降の8231F~8249Fでは車いすスペース付近の非常通報装置は、妻面ではなく車椅子スペースに設置しています。
車椅子・ベビーカーのピクトグラムは8211F~8229Fは車内壁面、8231F~8249Fでは窓ガラスにあります。
クロスシート設置の偶数車は、写真にある通り、車いすスペースが下降化された妻窓に近接しています。
クロスシート設置偶数車神戸側・奇数車大阪側では、バランサ点検口の存在を確認することが出来ます。
タイプⅢまでの8101形奇数車では、簡易配電盤があることにより車椅子スペースの有効巾が確保できないことから、該当部のみ簡易配電盤を薄型に改造しています。


非常通報器はリニューアル10本目以降の8231F~8249Fの車椅子スペース付近を除き妻窓横に設置され、タイプⅠ~Ⅲでは該当妻面の、車内から見て右側(車外から見て左側)の妻窓が狭巾化されています。




8231Fから非常通報器の設置位置が変更されていることにより、8231FはタイプⅠ~Ⅲで唯一狭巾化や下降窓化されずに原形のまま残存している戸袋窓でない妻窓がある編成です。(下の各写真の左側の窓が戸袋窓)



タイプⅣの妻窓は非常通報器の設置位置に関わらず、すべて原型です。



折りたたみ可能コンテンツ
ここまでの内容を復習したい方以外は、上の ー ボタンを操作してください。
大阪側ユニット車椅子スペースフォトギャラリー





上の画像に写っている差異は以下の通り。(複雑なのである程度理解できた方の復習向けかと思います)
①8229Fまでの8001形奇数車神戸側(11F,19F除く):簡易配電盤なし・袖仕切りなし・ピクトグラム車内
②8229Fまでの8101形奇数車神戸側(11F,19F除く):簡易配電盤(鋼製)あり・袖仕切りなし・ピクトグラム車内
③8219F8101形奇数車神戸側(11F類似):簡易配電盤(鋼製)あり・袖仕切りあり・ピクトグラム車内
④8231F8031神戸側:簡易配電盤なし・袖仕切りなし・ピクトグラム窓・非常通報器側面設置
⑤タイプⅣ神戸側:簡易配電盤(化粧板張り)あり・袖仕切りあり・ピクトグラム窓・非常通報器側面設置
神戸側ユニット車椅子スペースフォトギャラリー







上の画像に写っている差異は以下の通り。(複雑なのである程度理解できた方の復習向けかと思います)
①8229Fまでの偶数クロスシート車神戸側(11F,19F除く):袖仕切りなし・ピクトグラム車内・非常通報器妻側・下降妻窓
②8211F,8219Fの偶数中間車:袖仕切りあり・ピクトグラム車内・非常通報器妻側・下降妻窓
③8229Fまでの偶数ロングシート車神戸側(11F,19F除く):袖仕切りなし・ピクトグラム車内・非常通報器妻側・狭巾妻窓
④8231F8232大阪側:袖仕切りなし・ピクトグラム窓・非常通報器側面設置・原型妻窓・優先座席でない
⑤8231F8132神戸側:袖仕切りなし・ピクトグラム窓・非常通報器側面設置・下降妻窓
⑥タイプⅣ神戸側:袖仕切りあり・ピクトグラム窓・非常通報器側面設置・方形妻窓
⑦タイプⅠ8102,8002神戸側:袖仕切りなし・ピクトグラム車内・非常通報器妻側・狭巾妻窓
リニューアル1本目の転落防止幌




2002年の8211Fリニューアル工事に際し、当初は車体側板に互違形の転落防止幌が取り付けられていましたが(左写真)、しばらくして山側は車体妻面に転落防止幌が移設されました(右写真;同様の処置を行ったR車)。
8211Fのリニューアル直後は互違形でしたが、2006年2月の検査時に通常タイプに変更されています。8211は1998年8月にハンドスコッチ蓋の無いスカートに交換、8212に残存していた第二次車特有のスカートのハンドスコッチ蓋も後に(2005年?)撤去され、他の編成と同様のスカートとなっています。
リニューアル2・3本目の転落防止幌
・取り付け高さの違い


リニューアルが2番目・3番目に施工された8219F・8221Fのみ取り付け位置が高くなっています。
・台座形状の違い



転落防止幌台座の形状は二種類で、左写真の初期型が8219F,8221Fのものでした。相違点が分かりにくいかと思いますが、側面に張り出す板が3枚の板に完全に分かれているタイプが初期型、側面で欠き取られており、切欠き角が丸められているものが一般型です。
2017年3月に転落防止幌のヒンジを8221F・8523Fに取り付け(後述)る際に、8221Fのヒンジ取付側が一般型に、8523Fのヒンジ取付側が初期型に変更されています。(右写真:8221F)
転落防止幌のヒンジ


2007年に転落防止幌が取り付けられた8231F,8247Fではヒンジ付きながら赤胴という期間が存在しました。
2009年に出場したリニューアル8本目の8229F以降(つまりは8227F~8249F)では、リニューアル時にヒンジを取り付ける改造が行われています。それ以前にリニューアルされた編成(11F,13F,15F,19F,21F,23F,25F)も、2015年~2017年3月にかけて全編成にヒンジが取り付けられました。
ヒンジ部の塗装は、2011年3月の8227Fヒンジ全塗り、2016年5月の8237Fおよび10月の8219Fのヒンジ下半(車体側)塗りに始まり、2021年6月の8523Fが検査時にヒンジごと塗装された結果、全ての編成が全塗装されています。2009年10月にヒンジが取り付けられた8229Fでは、ヒンジは無塗装ながら転落防止幌のゴムを支える台座のみ塗装されています。
床下機器
界磁チョッパ更新:RN13~15本目のみ


8237F,8243F,8245Fの8101形については、リニューアルの際にの界磁チョッパが交換されています。

2013年3月のリニューアル直後(界磁チョッパ換装長後)の8037(2013.4撮影)
まだ汚れが付いていないことから、この直前に取り付けられたことが分かるかと思います。
SIV更新:RN15・16本目のみ


8245,47Fはリニューアルの際に、SIVが1000系と同等のものへと換装されています。右写真は付随するリアクトルトランス箱で、こちらも同様に更新されています。
側面種別行先表示器(LEDタイプ);RN17本目で仕様変更



8231F以降のリニューアルでは、前面側面共に行先表示器がLEDとなっています。そのうち、8249F以降の17~19本目のリニューアル車(39,41,49)は種別部と行先部で同じ地色になっています(写真右)。それら以外は1000系同様行先部がやや黄緑色のものです。8231FのみタイプⅢでのLED表示であるため、Hゴムがついています。



行先表示器背面は、窓付きが幕、窓無しがLEDです。取付方法にも差異があることが分かります。タイプⅣは上がヒンジ、Ⅲまでは下がヒンジです。
標識灯;RN10本目以降LED、14本目で小変化



リニューアル10本目の8231F以降のリニューアルでLED4ユニットタイプとなっています。リニューアル14本目の8243F以降のリニューアルではビスが両サイドから下2点に変更されています。(番号順で言えば8239F以降)