阪神電車に最後まで残っていた「避溢(ひいつ)橋」が、東灘連続立体交差の高架工事に伴い間もなく姿を消します。
避溢橋とは、その名の通り(=「溢」れるのを「避」ける)出水時に線路が流水の妨げになり洪水になることを防ぐために、河川の無いところに鉄橋をかけた施設です。青木駅の西寄りには「横屋避溢橋」がありましたが、高架工事に伴う仮線にも同様の設備が設けられています。
上り仮線に設けられた陸橋状の施設(銘板等が見当たらないため名称は不明)。従前から近隣住民の通り道になっていたため、避溢橋よりも陸橋として存続させる必要があったのかも
陸橋はI型鋼閉床桁で有道床のため、電車に乗っていてもほとんど気づかない
往年の横屋避溢橋
旧線時代の青木付近を走る8000系高校野球装飾電車。4両目辺りに見えるのが横屋避溢橋