電機子チョッパ制御について(1)

青胴車のうち、5151形・5311形・5131形・5331形で使用されている(いた)制御装置について、

BVEデータ化に際しての調査を元に軽く、かつ不正確に紹介していきます。

電気系の知識については独学と参考文献からの受け売りでしかないため、ご指摘等随時受け付けております。

経済車体っていいですよね。

チョッパ制御の考え方

チョッパ(chopper)とは、英単語としては「切り刻むもの」といった意味があり、電子工学分野におけるチョッパも、スイッチのon/offの切り替えで電流を切り刻むようにすることから、このような名前になったと考えられます。

鉄道の場合、架線から車両への入力、つまり架線電圧はほぼ一定、また、直流モーターは始動時に電流やトルクが最大となるという特徴があります。このため、始動時にモーターへそのまま電圧を入力してしまうと過大電流かつ過大トルクとなり、空転して発進すらできない、最悪の場合にはモーターが燃え上がることになります。このため、モーターに流す電流を制限しながら加速していく必要があり、その方法のひとつとしてチョッパによる制御が用いられます。

メリット・デメリット

電機子チョッパ制御のメリットとして、次の点が挙げられます(細かい理由は割愛)

  1. 熱損失が減らせる
  2. トルク変動が少ない
  3. 回生ブレーキが簡単に使える

一方、デメリットもあります。

  1. 主回路を制御するため、大容量の半導体が必要となり、(少なくとも当時は)非常に高価
  2. 高速域での回生ブレーキ力が不足する
  3. 直流モーターを用いるため、ブラシのメンテナンスは削減できない

 

ジェットカーへの適用

さて、ここでジェットカーの車両や運用上の特徴を簡単にまとめると、

  1. 高加速度
  2. 駅間が短い
  3. 全車電動車
  4. 列車密度が高い
  5. 青い

が挙げられます。これらと上記メリット・デメリットを整理すると、

「メリット2. トルク変動が少ない」⇔「特徴a. 高加速度」

⇒より高い粘着性能で、安定した高加速が得られる

「メリット3. 回生ブレーキ」⇔「特徴c. 全車電動車、d. 列車密度が高い」

⇒編成内の全車が回生ブレーキを使用でき、その電力を吸収する他列車が多いため、ほぼ確実に回生できる

「デメリット2. 高速域の回生ブレーキ力が不足する」⇔「特徴b. 駅間が短い」

⇒ブレーキ初速が比較的低速となるため、デメリットが障害とならない

といったように、ジェットカーは電機子チョッパ制御を適用するにあたって好条件が揃っており、試験的導入だけでなく量産化に繋がったと考えられます。

なお、上記特徴を持たない、運用上は比較的普通の電車である赤胴車については別の方式で回生ブレーキを実現していて、赤胴車と青胴車で制御方式を求められる特性に合わせて使い分けていたことが1980年代の阪神電車の特徴となります。

進路予告

次回は実際にジェットカーの性能曲線を見ながら、読み取り方や特徴について書いていこうと思っています。

非専門家かつ元々文章を書くのが苦手なのでお時間をいただくかと思いますがご容赦ください。

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この記事を書いた人:すかじゅん

横浜から5311形に思いを馳せてます。

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