今回は、以前1000系に取り付けられていたヨーダンパ装置についてです。
これが1000系です。
少し阪神電車に詳しい方なら、1000系にヨーダンパなど付いていないことはご存知でしょう。現在はその通りで、全車がヨーダンパ無しの台車で日々走行しています。
しかしながら、過去に目を向けると1両のみですがヨーダンパが付いていた車両があります。それが「1251」号車で、編成は梅田方から 1201 1001 1101 1301 1051 1251 で、1251号車は神戸三宮方の先頭車になります。
まず最初は、阪神1000系の普通の台車の写真から紹介します。
これは1263号車の台車です。特に他の車両と違った点はなく、1000系は全部このような台車を履いています。(ちなみに、1263号車も神戸三宮方の先頭車です。)
では、次に過去にヨーダンパが付けられていた台車がこちら。
上で紹介した1263号車の写真と見比べてみてください。
上の台車には無い装置がありますね。これがヨーダンパ装置です。
このヨーダンパ装置、冒頭でも書いたように1251号車のみに取り付けられていたため、なかなか見かけないレアな存在であったことは間違いないでしょう。
そんなヨーダンパ試験が行われていた1251号車、現在はどうなっているのでしょうか。
今年、たまたま遭遇した時に撮影できた写真がこちら。
現在は、ヨーダンパ装置は取り外されきれいさっぱりになっています。が、この写真と一番最初に紹介した1263号車の台車の写真、見比べてみてください。
・・・違い、分かりましたか?
ヨーダンパ装置を取り付けていた名残は少しばかり残っており、この写真の1251という車番の「2」という数字の下あたりに注目してみてください。1263号車には無い、ボルトのような突起が2か所あります。おそらく、車体からダンパ間をつないでいた部品の留め具がまだ残っているのだと思われます。
今回は、1000系のヨーダンパ装置について紹介しました。期間は分かりませんが、過去にこのような試験が行われていたのだという記録になったかなとは思います。最後までお読みいただきありがとうございました。
(本記事中の写真は全て筆者撮影)